「移動を生活する」村上慧の展示(トークゲスト・佐藤悠)

全国を歩いて「移住を生活」している美術家・村上慧。
一年前の5月にも訪れましたが、今年もやってまいりました、常陸太田へようこそ。
せっかくなので活動の過程を展示しようじゃないかということで、6月18日、1日限りの展示が行われました。
あわせて佐藤悠さんをゲストとして迎え、2人の話を2時間たっぷり聞かせてもらいました。

チラシはこんな感じで仕上がりました。さくっと作りましたが、顔が似ているので気に入っています。
ピクチャ 1

【アーティスト紹介】
                           
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村上慧 Murakami Satoshi

1988年生まれ 東京は葛飾育ち
武蔵野美術大学 造形学部 建築学科卒業

 大学卒業後、「六本木アートナイト」など多くの展覧会や芸術祭で作品を発表。
主に「住居」をキーワードに「家」の形態にこだわって作品制作をしている。
場に物と空間を作り出して人を巻き込んでいく作品が多いが、「清掃員村上」と
いうパフォーマンス作品もある。
 震災以降、「住居」や「生活」というものが当たり前ではなくなった。この「生活」
への危惧をどのように表現していくかという切り口から、2014年4月より「移住を
生活する」と銘打った創作活動を開始する。
 自身で制作した「家」を担ぎ、敷地を借りながらその土地土地にある「家」とその日
の「間取り」を描き、全国を点々と移動するというのがそれである。
 一年経った2015年4月には個展をGalleryBarco(葛飾区)にて開催。これまで
描きためた家の絵と実際担いでいた家を展示した。
 現在はこの活動も二年目に突入。新築の二軒目を背負い、また全国を歩き始めている。


村上慧ブログ
 http://satoshimurakami.net/




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佐藤 悠 Sato Yu

1985年生まれ 三重県出身
東京芸術大学 美術研究科 先端芸術表現専攻 博士課程  在籍

 一見何も無いところから、誰かが関わることで表現が紡がれていく現場を作っていく、
という活動をアーティストとして全国的に展開している。
 代表作に「いちまいばなし」という作品がある。
 その他、竹で作った大きな玉の中に入って行う「ゴロゴロパレード」や、落語家のよう
に小話をする等、作品の形態は様々であり、活動する地域も多岐に渡る。
 現在はショッピングモールでもコミュニケーションや物作りの場を作る長期的な活動を
しており、企画や発想だけでなく場との関係性も、今なお変化し続けている。
 常陸太田でも長期的なアートプロジェクトを行っている常陸太田ではおなじみの作家です!
 動画配信も行っているのでぜひブログやウェブサイトをチェック!


佐藤悠ウェブサイト
 http://yusatoweb.wix.com/yusato

佐藤悠ブログ「ゆうことはなし」
 http://yusatoblog.blogspot.jp/


【来た】
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6月14日(日)村上慧くん常陸太田に現われる

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滞在期間、創作を続ける。


【トーク当日】

6月18日(木) 展示とトーク開催
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これ、背負っているんです。二年目に突入し、二軒目の新築です。
仕様がちょっと変わっています。


展示準備風景
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展示を鑑賞する人たち。
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もはや家を背負ってること自体は本人にとって当たり前になってしまっている。
絵の描き方も、最初に持っていた感覚も、徐々に変わってきて、普通のことになってきている。
そこからどう変化していくのか。日常を、この生活を更新していくのか。
そこを模索しながらの制作過程、活動過程を展示してくれました。
展示の様子は慧くんのブログでも見る事ができます。

http://satoshimurakami.net/

平日の昼間だというのに16名のお客さんが来てくださいました。



トーク中の風景を展示の側から。(武藤さん写真ありがとうございます)
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佐藤悠さんが質問し、慧くんが真摯に、言葉を紡ぎ出していきます。
逆にアーティストとして、慧くんから悠くんへも沢山の質問が飛びます。
慧くんという存在が少しずつ紐解かれていく。同時に、アーティストがいかに多様で、いかに他の人たちと同じ生き物であるかが、この場で共有されていくようでした。

慧くんの言葉は人を食い入らせる、引き込ませる不思議な力があるようです。
悠くんも慧くんも人の話を沢山聞きます。そして自分の言葉を選びとりながら発していく。
そこに誠実さ、アートへの真摯な姿勢、話すことや聞くことへの姿勢を感じました。

アーティストとして食っていく話、作品や活動の値段のつけ方、稼ぎ方という、シビアな内容も緊張感なくいいムードで聞く事ができました。

ご来場くださった皆さん、ありがとうございました。
色々な意見も聞くことができ、今後の参考にもなりました。
また村上慧くんには常陸太田に関わっていってほしい。
私も表現者として、大変な刺激を受けました。

悠くんの先輩としての意見、慧くんの同志としての意見、彼らの視点や彼らの表現活動。
その夜の自宅でもトークが弾みました。

私個人としても、彼の滞在によって、同志としての絆がより深まった貴重な日々となりました。

6月24日(水)、今は北上していわき辺りを歩いているようです。
是非みなさん、ブログで彼の活動をチェックしてみてください。

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