文化財建造物管理活用勉強会 第3回

文化財建造物管理活用勉強会 第3回 10月30日

第3回目となる今回は、修復がすすむ梅津会館の見学を含めた実地研修となり、期待に胸がふくらみます。その前にまずは、リニューアルオープンとともに開始される業務内容についてのレクチャーを文化課西野さんにお願いしました。

梅津会館のなりたちから、数度の改修をへて郷土資料館として利用されて来たこと、耐震強度診断を受け、補強の工事を検討している間に震災にあったこと、などドキュメンタリーのような梅津会館の時の流れを伺ったのち、現実に引き戻される業務内容のお話でした(笑)。

梅津会館には歴史調査のもと訪れる方がおおく、対応の仕方をきちんと学びます。

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その後、梅津会館に移動し、実際に建物を見ながら、特徴等についてのレクチャーをいただきます。今回の講師も、前回に引き続き金出ミチル先生です。まずは何はともあれ、梅津福次郎氏の銅像にご挨拶。戦時中は金属の供出にあって、一時台座のみになったこともあったが、戦後作り直された、と資料にはあるが、その資料のみであったのを、近年隣り合わせに営業をしている米屋さんのアルバムから、台座のみの写真を見つけたのだそうで、今回受付に携わる私たちには、そのような隠れた歴史を来館者の方々や地域の方々と交流しながら探し出すという、大切であり地道な課題も任されています。

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梅津会館の窓は、昭和の修復でアルミサッシになり、今回の修復で元の形に戻されることも期待されましたが、予算が厳しく窓枠はアルミサッシのままとなりました。上方のアーチ型の窓にみられるのは、唯一残されている建築当時のままの窓枠です。

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1階内部、玄関を入ってすぐ左は、郷土資料館当時の事務室があった所ですが、建造当時は町長室と収入役室として使われていたそうです。一般の事務室とは、壁の塗りの仕上げが町長室、収入役室という役付きの方の部屋では違っていることが見て取れるなど、細かな建築の説明をいただきます。来館者にも同じようにご案内ができるよう、メモが手放せません。

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こちらは2階、昔の町議会議場だったスペースです。奥に見える木製の引き戸の前が登壇上となっていたようで、建築当時の写真のままの引き戸と登壇上が、残されていたことに驚きました。2階への階段には常陸太田産の大理石がふんだんに使用されており、ふるさとに対する梅津氏の想いの大きさなどに思いが至ります。2階へ上り、このスペースに足を踏み入れた瞬間は、受講生の中から歓声があがりました。こんなに素敵な空間が残されていて、ここで自分たちが何かを企画して行くことができる、その夢をその時全員が感じたことと思います。

 金出先生のご説明は、梅津福次郎さんへのリスペクトに溢れ、聞いているうちに。自分たちにもこのような建造物が現存する地域への誇り埋め込まれて行くような気がします。

 次回講座は11月27日、茨城大学の長谷川幸介先生をお招きして、自分たちの夢を実現するための手段を学びます。