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暦のおはなし〜月の異名
さて、春は春、3月のお名前は?
弥生 やよい
季春 きしゅん 春の末。晩春。春3か月の最後の月
晩春 ばんしゅん 春の末。春の終わりごろ。
暮春 ぼしゅん 春の終わり。春の暮れ。晩春。
花見月 はなみづき
竹の秋 たけのあき 竹の葉が黄ばんでくるところから 竹秋(ちくしゅう)
杪春 びょうしゅん 「杪」は、すえ、終わりの意。 春の終わり。晩春。暮春。
春惜月 はるおしみづき
祓月 はらえづき 下段参照
花つ月 はなつづき
殿月 でんしゅん 「殿」は後の意。陰暦三月の異称。
早花咲月 さはなづき
姑洗 こせん 「姑洗」は古代中国の3月の別称です。月には、古代中国音楽の
十二律[じゅうにりつ](十二の音律)の名称が付けられています。
佳月・嘉月 かげつ
桜月 さくらづき
暮陽 ぼよう
建辰月 けんしんづき 「建」は北斗七星の柄を意味する。この季節には、北斗七星の柄が「辰」の
方角になるため、このように呼ばれる。
祓月 はらえづき
人形(ひとがた)について
人形は「ひとかた」とも読み、人像とも書き、形代(かたしろ)、贖児(あがちこ)等ともいいます。一般に禊祓(みそぎはらえ)の際、紙で作った簡単な立雛形式の人形に自分の名前や年齢を書き、それに息を吹きかけて罪穢や禍を移す祓具(はらえつもの)として用いられます。
又、それで身体を撫でて、祓うことから、撫で物ともいわれます。現在では紙製のものが多いのですが、『延喜式』(九二七年完成)木工寮によれば「金・鉄・木製のものも作られ」とあります。
人の形をかたどったものは、古くは縄文時代の土偶に始まり、それ以来連綿と作り続けられてきました。
なかでも平城京などで出土する木製の人形の中には、無病息災を願ったものがあり、人々の祈りの気持ちを強く反映したものです。
平安時代になると『源氏物語』須磨の巻に、三月巳の日に陰陽師に祓をさせた後、「船にことごとしきひとがたのせて流す」と見え、祓の後「ひとがた」を海に流したようです。なお幼児のための「ひとがた」は、天児(あまがつ)と称されました。
いずれにせよ、その根底には祓(神に祈って、罪・穢れや災いを払い除く)の思想に基づくものがあるようです。祓月(はらえづき)とは陰暦三月の異称です。
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