林友深 blog
わくわく持方自然夢学校2014
持方集落は、にほんの里100選にも選ばれている歴史のある場所です。
山道をぐねぐね進んでいくと現われる美しい里です。ここはまさに秘境!
『わくわく持方 自然夢学校』は、持方の魅力を学びながら自然と触れ合える、毎年応募者が殺到する人気のイベントです。
今回このイベントには水府地区在住の林とミヤタが参加。『五感を刺激する』というテーマでオリエンテーリングの内容を提案し、実施しました。
その内容はハイキングとストーンペインティング。
五感を開いて色んな視点から持方の自然を堪能しながら散策をし、川で石を拾い、その石に絵を描いて飾ります。
私にとって、常陸太田の夏は初めて。
地域と関わるお仕事も、常陸太田アーティスト・イン・レジデンスが初めて。
なんでもかんでも勉強!!勉強になります!!!!!!!
持方の自然の中を植物や生物に詳しい先生方と一緒に散策。
子供たち、大人たち、どんな風に五感が揺さぶられたのでしょう。
道中で絵の具をのせるパレット用の葉っぱを採集し、たどりついた川でそれぞれ好きな石を拾いました。
石に描く絵の内容は、この自然の中にあるものを描こうとする子もいたし、石の形から発想する子もいました。
拾ってきた葉っぱやカニ、トンボなどを観察しながら描く姿もちらほら。
みんな現実とイメージが繋がっています。なにより。なにより!
屋外で絵を描くというのもなかなかない機会です。
皆さんの絵も意識も、自然と素直に雄大になっていったように感じました。
そんな皆さんの作品をご紹介!
あるお母様の作品。葉っぱをステンシルのように使っている!
小さな男の子の作品。色がキレイ。クール!ミニマム!
現代アートですね。私の好きな作家である李禹煥の作品を思い起こさせます。
小学生の女の子の作品。これがまた、裏、表、側面で違うシーンを描いているんですが、すべて色も描き方も違います。
自分の感覚に正直で、外界の情報をとっても素直に受け止めていることが伝わってきます。
この男の子は、赤茶の石に赤茶色でカニの絵を描いています。石のチョイスすばらしい。
観察力のある絵で、描写が繊細。でも線はダイナミック。かっこいい!
私とミヤタも石に絵を描きました。みなさんのストーンペインティングの展示用の看板です。
みんなの作品を並べて鑑賞しました。
このイベントの醍醐味は、流しそうめん、スイカ割り、魚つかみ、そして持方集落の住民の方々によるおいしい〜〜〜手料理!
盛りだくさんです。
目でも楽しい、お口も美味しい、草のにおい、焼き魚の匂い、川の音、風の音、虫の音、石の感触、魚の感触、川の冷たい水の感触・・・五感のすべてが、すみずみまで刺激されたことでしょう。
元理科の先生で、私も以前から親しくさせていただいています桐原先生が散策中に収集した持方の植物をわかりやすく展示してくださいました。
こんなに色んな種類があるなんて。
イベントの最後には私がデザインした『五感を刺激する缶バッチ』を配りました。
このイベントに参加した子供たちが数年後、学生ボランティアとして関わってくれたら尚嬉しいことですね。
持方集落の魅力がどんどん、沢山の人に伝わるようにこれからも努めていきたいと思います。
愛保育園 風鈴絵付けワークショップ
8月9日(土)、常陸太田市立愛保育園の夏まつりにて、風鈴のガラス部分に透明絵具で絵付けをするワークショップを行いました。
総勢約175名の子供たちが絵付けに挑戦!
今企画は、4月に林がカフェ+1で行った「美術の時間 vol.1 たわむれ at アート」という透明絵具を使ったワークショップに参加してくださった方が提案してくれた企画です。
その方の想いも沢山詰まった企画です。
おかげさまで、とっても素敵なイベントになりました。
汚れ防止のためにひいた養生シートにぽつぽつと絵を描き、ペンを転がしておくだけでどんどん子供たちが絵を描き始めます。
自然発生的に? どんどん絵が増えます。
星の描いてあるところには連鎖するように星が増えたり、風鈴の横にまねっこして風鈴を描く子も。
みんなお魚の表情が豊か〜〜!のびのびしている。
保育園の子供たちと触れ合うのは初めてなので、自由っぷりと無邪気さにびっくり。
祭りだからかな?みんなぐるぐるぐるぐる走り続けて、見ているだけでワクワクしました。
最初っからそんな大盛り上がりの雰囲気の中、前半と後半に分けてワークショップは行われました。
お母さんと、お父さんと、おばあちゃんと、子供たちが協力してもらいながらカラフルな風鈴が出来上がっていきました。
中にはこんなに独創的な作品も!(右下の写真です)
テーブルについた絵の具もとっても綺麗です。
色を塗ること、塗り重ねていく表情を観察すること、あらゆることを楽しんでいるのが伝わってきました。
できた作品がどんどん飾られて、棚は風鈴でいっぱいに。
満足のいく風鈴はできたかな?
色んなものに色んな絵が描ける!色んな素材がある!少しでもそんな楽しさに触れてもらえたら良いなと思います。
お手伝いいただいた保育園の職員の皆様、ボランティアスタッフをしていただいた保護者の皆様、そしてご来場の子供たち保護者の皆様、このような機会をどうもありがとうございました!!!
32CAMPライブペインティング無事完成!
32CAMP無事おわりました。
ライブペインティングも完成!
自然豊かな空間の中で、トークやライブを聴きながら、通りがかった人と話しながら、その場の空気、人、木々、音楽などを描きました。
私の好きな画家Arshile Gorkyにちょっと似た感じになったかな、と思います。
ゴーキーの筆の走りがどのくらいの早さだったかはわかりません。
しかし、ゴーキーの感覚を少し感じられたような気がしました。
数年ぶりのライブペイント!どうなるかなと思いましたが、ほんっっっとに楽しかったです!!!!!!!
幼稚園の先生方向けWSの感想(林)
久しぶりの投稿です。
本日7月22日は常陸太田市全体の幼稚園の先生方に向けた実技研修として、ミヤタと林によるワークショップを市立のぞみ幼稚園にて行いました。
このような機会を設けていただき、ほんとに感謝しております!
そしてとってもとっても、気付くことが沢山あり、学ぶことがあり、有意義な時間になりました。
一日の流れはなるさんがブログにまとめてくださいました。→https://yui-1.com/hitachiota-air/naru/2014/07/23/
また、前半のミヤタさんのワークショップ「色をとらえる、輪郭を忘れる」の報告はミヤタユキのブログをご覧ください。→https://yui-1.com/hitachiota-air/miyatayuki/2014/07/23/
というわけで、私は自分のワークショップについて書いていきます。
ちなみに下の方に、自分が感じたミヤタさんワークショップの感想も書いたので、もしよかったら読んでみてください。
◎林友深ワークショップ「目に見えないものを描く」
実は4月に行った透明絵具を用いたワークショップ「https://yui-1.com/hitachiota-air/hayashi/2014/04/24/」と同じテーマです。
このテーマは私の表現活動の軸になっています。
目に見えないものをどう捉えるか。どう表現するか。私はいつもそのテーマを中心にアーティストとして活動しているので、これからもどんどんワークショップを通じて掘り下げていくつもりです。
美術の授業では目に見えるものを「描く」ことが多いですが、「描く」ことはもっともっと幅があるのです。
今回のワークショップでは、幼稚園に通う子供たちが一番身近な画用紙とクレヨンを使いました。
ルールは前回同様「直線を使わない」「心を込めて描く」!
描くときは「絵と会話をするつもりで」とアドバイスしました。
とにかくクレヨンを紙にあててみよう。
動かして、線を描いてみよう。
ぐるぐる、ぐにゃぐにゃ、線が重なっていくのを観察してみよう。
自分でも意味のわからない画面の動きに、また自分の感覚をのせて動かしてみよう。
この試みは画面と自分の二人きりの世界を作り出すようです。
自然と無言で、夢中で「描く」みなさん。
画面の変化と自分の意識の変化に夢中で向き合う時間です。
気付けば自分も周りもみんな全然違うものを描いています。
同じクレヨンで同じ説明をされても、こんなにも絵はそれぞれで違ったものになるなんて!
これがこの人のエネルギーの流れなのかなあ。思考の動きなのかなあ。それが具現化された絵なのかなあと想像が膨らみました。
しかしせっかく画面に出した自分の世界を、次の行程で破壊します。
黒いクレヨンで濃く強く、塗りつぶします。
もったいないと思うかもしれませんが、これにも狙いがあります。
芸術家は常に「構築→解体→再構築」を繰り返しています。それはまるで禅問答のように繰り返し繰り返し自らに問う行為でもあります。
「目に見えないものを描く」という新しい試みをしても、一番最初に出てくるものはまだ自分の見えない世界の入り口でしかありません。
意識をもっともっと知らない世界へ向けていくため、いったん自分の作り出した世界を潰してゼロにします。
楽しく描いたカラフルな絵を真っ黒に塗りつぶしていく様は圧巻でした。
意外にも、この破壊作業を皆さん楽しんでいました。
爽快感を感じたという方もいました。
どんな行為であっても、「描く」行為って心を開放してくれる効果があるんだな!
ここからは再構築です。
真っ黒の画面を爪楊枝でひっかき、埋まっている色彩を掘り起こしていきます。
全体を一生懸命削り出す人もいれば、最初に書いた線をなぞって一部を掘り出す人もいます。
全然違う絵を描く人もいます。
二度目の「構築」では、同じ画用紙の上でも違う感覚に変化しているのがわかります。
どんなに掘り出してみても、最初に描いた画面とは全く異なる表情をしています。
こんなに自分の世界には様々な表情があり、様々な表現があるのだと、感じてもらえる機会になったらいいな、と思います。
このワークショップに関する感想で印象的だったのは
『「ひっかき絵」という技法は幼稚園で試したことがありますが、3段階の一番最後の段階がやりたくて最初の2工程をやりたがらない子たちがいるのですが、このように全段階を楽しんでやれるのだという気付きがありました。』
というご感想でした。
もしこの3段階をゴールに向けたプロセスだと考えると、最後の結果にばかり関心が向いてプロセスがないがしろにされてしまうことって、よくあるなあと思いました。
私はいつも「物事の本質を見失ってはいけない」と思っています。
プロセスは物語です。成功事例や成果には必ずそこに至るまでのストーリーがある。
ほんとに大切なのは、実はそのストーリー。中身の部分なんですよね。
自分にとっても沢山の学びが、発見がありました。
全体では、
概念にとらわれず心を開放すること、楽しむこと、夢中になることを感じられた、
子供の気持ちに戻れた、充実感があった、やってみると楽しいなどの嬉しいご感想をいただきました。
ミヤタさんのワークショップでは「相手の顔を描く」というシンプルな行為でも、「色でとらえる」「輪郭線を描かない」ということを意識しただけでそれぞれの個性が強く浮き彫りになりました。
みんな全然違う絵。眉毛があったりなかったり。鼻や口も線で追わず、色で追ってるからか、「鼻っぽい鼻」になっていません。嘘の線はありません。
「光と影」を必死で観察した跡がちゃんと画面に描かれていました。
ほんのちょっとの仕掛けで、こんなにたやすく自分の観念はひっくり返せるんだな。これが想像力っていうんだな。
とてもとても可能性に満ちた素晴らしいひとときでした。
幼稚園の先生方、ありがとうございました!
もうそれぞれがブログで報告しているのですが、自分が感じた前半のミヤタさんのワークショップについても書きましたので
よかったらご覧ください。↓
◎ミヤタさんのワークショップ「色でとらえる、輪郭を忘れる」
前半ではミヤタさんによる「色でとらえる、輪郭を忘れる」ワークショップです。
みんな「絵を描く」とき、つい「りんかく線を描く」ことをしてしまいがちです。
でも目の前にあるもの、黒い輪郭がありますか?
実は輪郭線なんて目には見えていないのです。
たとえばお魚を線で描くと、うまく曲線を描けたら魚に見えます。
でも少しでもボコボコしてしまうと、お魚には見えなくなってしまいます。
線で対象を捉える技法では絵に「上手い」「下手」が出やすくなってしまうのです。
線をうまく描けるか、という視点だけで小さい時から教えられてしまうと、線が上手く引けない人は「私は絵心がない」「絵が下手なんです」になっちゃう。
それはちがうんだ!
世界は、「面」としても捉えられるんだ!
そこでミヤタさんは「線を使わず面で捉える」ワークショップを行いました。
ミヤタさんはピカソやラウル・デュフィを参考にして線ではなく面でとらえる絵のことを教えてくれました。
ラウル・デュフィ「ヴァイオリンのある静物」
机からはみだすオレンジ色、葉っぱや壁を横断する桃色など、線と面の色彩が重なり合っています。
これは、面でとらえてから線を入れているので、線を描いてから色で塗りつぶすのとは逆の視点になっています。
面でとらえるためにミヤタさんはカラーセロファンを用意しました。
このセロファンを通してみた「目の前の相手の顔」をポスターカラー(不透明水彩)で描きます。
なぜセロファンを使って見るかというと、普通に見るとつい本物に近づけよう、上手く描こうとしてしまうので、そのとっかかりを外し、素直に「面」をとらえて描けるよう仕掛けをしたのです。
セロファンから覗く世界は青色のセロファン、黄色のセロファン、赤のセロファン、緑のセロファンで明るさや色の感じが全然違います。
そんな中、自分は何を見つけ出すのか。どう描くのか。そこに個性が現れたように思います。
ミヤタさんは皆さんの作品をみて「こんなに個性が出るなんて」と言っていました。
確かにそうです。
もし、何も言わずに「相手の顔を描いてください」とお題を出したら、まゆげがあり、目があり、鼻があり口がある絵になったでしょう。
ところが今回は、同じ顔でも、みんな鼻の穴がなかったり、顔の外側にも絵の具が飛び散っていたり、そもそも顔の色が黄色かったり青かったりしていて、それぞれがそれぞれの独創性を持っています。
ミヤタさんのワークショップも沢山の発見がありました。
何より、先生方の懸命な試行錯誤が、楽しさが、観察の筆跡が、絵にも本人たちの表情にも表れていて、そこにはとてつもない可能性があると感じました。
園長先生たちの想像力も、アーティスト顔負けでした。やっぱり全人類、アーティストなのだ。
家を背負って歩く 美術家・村上慧 in 常陸太田
美術家 村上慧(むらかみ さとし)が常陸太田にやってきました。
彼は4月に東京を出発し、家を背負って全国を移動するプロジェクトを行っており、その道中で常陸太田に立ち寄ってくれました。
新聞にも載りました。
茨城朝日の記事→http://www.asahi.com/articles/ASG59335TG59UJHB001.html
読売タウン誌にも取材を受けて、6月の新聞に掲載される予定です。
5月19日、結構暑い日でした。
山吹運動公園沿いのカーブを、かなりの早さで突進してきました。
これは感動しました。
すごく感動しました。
実はわたし、彼の出発に立ち会ったのです。
途中まで一緒に歩けばよかったけど、自分も全身打撲で相当弱ってたので、そのときは歩けなかったんだよな。芸術祭の搬出日で荷物も多かったし。
それから一ヶ月ちょい。
東京の浅草から、東京ぐるりとまわり、めぐりめぐって茨城県常陸太田市までたどり着いた!!
5kgくらいの重い家を背負って、日本のそこかしこを歩き、眠り、ここまで来た。ということが、その時点で感慨深い。
彼とは、彼を含む4人が2011年にはじめた「空鼠」という浅草のアトリエで出会いました。(http://soranezu.blogspot.jp/)
2011年の夏から空鼠の4人とともに、吉原遊郭で有名な吉原にある「吉原弁財天」の改修・壁画制作を行いました。
お互い面識のない状態から『複数人で1つの絵を、しかも神様を神社に描く』という超難題と向き合い、ぶつかりあった友です。
空鼠の面々は素朴でとってもアットホームで、不思議な居心地の良さのある人々でした。色々あったな。しみじみ。。
と書きながら空鼠のブログで振り返っていました。数年で人ってこんなに変わるんだ。(特に自分が)
そのメンバーの1人が村上慧くんです。
その時の様子↓
http://soranezu.blogspot.jp/2012/01/blog-post.html
https://www.facebook.com/tomomi.hayahi/media_set?set=a.309299379112886.72780.100000984800305&type=3
1ヶ月の間、ほぼ友達と話すこともなく、時速5kmのスピードで1日MAXで30kmも歩いてきた、孤独と闘いながら、日々思考を日記につけながら移動していた慧くん。
そんなわけで仕事も溜まっていたようで、数日間常陸太田に滞在することになりました。
1日目の夜はお風呂を沸かして良い匂い、いい気分。
2日目は里美支所に行ったり、大中神社でお参りしたり、里美ジェラート食べたり、コントでにんにくラーメン食べたり、西山荘の手前のお庭を散歩したり。
実は慧くん、こいのぼりまつりの最中に一度、友達の車に乗って遊びに来ていました。そのとき勿論、水府の竜神大吊り橋を案内。
鯉のぼり見ました!!(私は3回目☆)
水府で慧くんは2枚の絵を描きました。
私も慧くんの後ろから一緒に絵を描きました。
絵を描いている最中、木村屋の店主さんや、ガソリンスタンドの方にも声をかけていただき、ぼんやり暗くなってきた頃、さて終りかな〜なんて片付けていた最中に近所の方に声をかけられ、おしゃれなログハウスをお邪魔しました。
そこではたけのこやふき、美味しいコーヒーをごちそうになりながら、旦那さんと奥さんと4人でおしゃべり。
それもとっても楽しかったです。
岡部酒蔵のあたりの田んぼや川を散歩したり、水府の直売所の近くを散歩したり、鯨ヶ丘商店街に行ったり。
里川町まで行きました。
合計一週間くらい。相当、常陸太田を堪能しました。
毎晩アートの話をしたり、これまで出会った人の話を聞いたり、身近にアーティストがいない環境にいる私にとってもかなり貴重なひとときでした。
慧くんのメモ。
私とミヤタの会話を描いたらしい。
次会えるのは、来年かな。
その身1つで他人とも自分ともまっすぐ対峙する慧くんは、質朴剛健。しなやかな風のようです。
私や常陸太田を吹き抜けた風はとても心地よく、少しくすぐったかったです。
根を張らない家を背負って、彼の思考だけが彼に根ざして伸びてゆく。
その土地土地で様々な形で種をまき、不思議な繋がりを育んでいるようです。
別れ際のショット
変なポーズ。
ミヤタにもらった茨城Tシャツを着て。
2014年6月2日現在、慧くんは福島県にいます。
ぜひ、彼の動向、日々の思考を目撃してください。
村上慧
twitter : @satoshi_murakam
blog : http://satoshimurakami.net/
ワークショップ作品、カフェ+1に展示しました!
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※グラスデコとは・・・
これは株式会社ヤマトさんがつくっている製品の名前です。
グラスデコは、チューブから直接、専用のシートに絵を描きます。
それが乾燥すると、半透明のシールが出来上がります。
それをガラスに貼付けると、ステンドグラス風に仕上がります。
私はこの素材を用いた作品制作を、私は4年ほど前から行っています。
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では皆さんの作品をのっけます!!
色が鮮やかで、きらきらしていますー!!
水の中から空を見上げてるようなキラキラ。
外から見るより、中からがおすすめです!!!
ぜひ、東一町の「カフェ+1」へ!!!
林友深ワークショップ「美術の時間 vol.1 たわむれ at アート」開催しました
4月24日より、我々アーティストの支援をしてくださるNPO法人結によって「美術の時間」という取組みがスタートしました。
この取組みは、常陸太田に暮らす方々とともに「美術=美しい暮らしの術」に触れたり感じたり考える時間を作っていきたい、という気持ちから生まれたものです。
その第一弾企画として、林友深による「美術の時間 Vol.1 たわむれ at アート」と題したワークショップを開催しました。
「たわむれ at アート」では、私が普段作品制作で使用している「グラスデコ」という絵の具を用い、
「感覚のままに描く」ことに挑戦してもらいました。
このワークショップは、「描く」ということを捉え直す、「美術」というものを捉え直すきっかけとして考えたワークショップです。
美術の授業でも、絵を描くときはたいてい目の前にある対象物を描きます。
でも、それだけが「美術」じゃないのです。皆さんが学んできた「美術」より、もっともっと「美術」も「描く」ことも幅広いのです。
普段とは違う素材で、普段とは違う視点で、普段とは違う感覚で「描く」ことと向き合います。
しかし、いきなり「感覚で描いてください」と言っても、どうしていいかわからないでしょう。
そのため、今回のワークショップでは簡単なルールを作り、最初に描く上でのヒントを伝えました。
【ルール】
・直線を使わないこと
・心を込めること
【ヒント】
・絵と会話をするつもりで
・思い通りにいかないのが当たり前!
直線を使わないのは、なるべく自然に有機的に手を動かしてもらいたかったので禁止にしました。
そうすると、いやがおうにも線はするする流れるように動きます。自由に解放された感性を正方形の中に閉じ込めることはできません。
普段は四角い紙の中に絵を配置しなければならないですが、今回は違います。グラスデコは塗りつぶした部分だけが貼って剥がせるようになる絵具です。
自分の描いた線が、そのままその絵のフレームになるのです。
だから、四角を飛び出して四方に弾き飛ばしてよいのです。
心を込めるというのもまたわかりにくいですが。つまりこうゆうことです。
たとえ素晴らしい言葉でも、紙に書いてあるのを棒読みで読み上げるのでは、人の心に届かないですよね。
心と内容が噛み合ないという感じで、聞いてるほうは「ぽかーん」ですね。
ですが、自分の意思を持ち、心を込めれば、同じ言葉でも説得力を持ちます。
絵だって同じです。感覚のままに描くため、考えずに手を動かす。だからといって、棒読みで描いたら空っぽです。
心を込めて描かないと、紡ぎ出される絵にちゃんと話しかけないと、画面から返事はかえってこないのです。
【グラスデコについて】
そもそもグラスデコとは?これは株式会社ヤマトさんがつくっている製品の名前です。
この素材を用いた作品制作を、私は4年ほど前から行っています。
グラスデコは、チューブから直接、専用のシートに絵を描きます。
それが乾燥すると、半透明のシールが出来上がります。
それをガラスに貼付けると、ステンドグラス風に仕上がります。
↓参考写真
さ・・・・制作開始です!!どうなるかしら!と思いきや・・・・
思った以上に大胆に腕を振り回しています。
最初から立ち上がって、真正面から画面に向き合っていました。
驚きました。
あっという間に、1時間40分ほど、熱中して絵の具をしぼりだし、埋め尽くされていきました。
こんな大きな画面に、普通の絵の具よりも塗りつぶすのに時間がかかる素材なのに。
それぞれが色んなリズムで、絵の変化や気持ちの変化を楽しんでいるのを感じました。
グラスデコという素材は鉛筆や水彩絵の具などとはまったく異なります。
絵の具のチューブから直接画面に描けること、そのぷるぷるしたカラフルな質感など、絵を描くという現象自体を楽しめる面白い素材です。
だからこそ、皆さん素直に純粋に描く行為を楽しめたのかもしれません。
全員アーティストだ!!!!!!!!
と痛感しました。
出来上がった瞬間の作品と、乾燥して透明になり、ガラス面に貼付けられた写真を比べて次回アップいたします!
カフェのガラス面に貼付けるのは5月の予定です。あまりに皆さんの作品が大きかったため、スキマを埋める用の透明絵具が足りませんでした★
圧倒されました。
参加してくださった皆様・・。ありがとうございました!!
こんな激しくて美しい気持ちが詰まっているなんて。
こんな自分がいたの!という発見があったんじゃないでしょうか。
自分で自分を越えちゃうっていう感覚は、面白いですよね。
考えないようにする、といっても、少なからず考えちゃうものです。
いつのまにか自分の好きな色、好きな配色、好きな形を知らず知らずのうちに描いているんです。
心が考えて描いてるんですね。
頭を使って考え込んで描くよりも、クリアで気持ち良い感覚なんじゃないかと思います。
思い通りにいかなくても、絵心なんかなくても、気持ちの通り道を広げることで、表現はどんどん解放されてゆくんです。
私にとっても沢山の発見と感動がありました。
めちゃくちゃ嬉しいです。
言葉にできないこと、言葉にしてもありきたりになってしまうこと、未だそればかりです。
一つずつコツコツ積み重ねて、この一瞬一瞬をしっかり繋いで、感じて、変化して、人生という摩訶不思議な道のりを歩んでいきたい。
これからも、少しずつ、少しずつ、色んな形の「美術の時間」を育んでいきましょう!!
進徳幼稚園 アート体験1日目「モビールを作って飾ろう」
進徳幼稚園のアート体験、1日目は年少さんと「モビールを作って飾ろう」でした。
ポイントは「親子モビール」であることです!
沢山まるを描いたり、線を描いたりのウォーミングアップのあと、お母さんと子供がお互いの顔を描き、それを切り貼りして親子モビールにしました!
私は1枚しか写真撮れてません!(のちのち、アップいたします!)
やってることは、いたって普通のよくあるワークショップです。
その中で大事にしていることは「親が夢中になって創作すること」です。
まるを描く、線を描く、それは一見なんの意味もなんの目的もない無駄な行為ですが、意味や目的の前にまず、手を動かすことが楽しい。形からいろんなものを連想するのが楽しい。
お母さんたち、塗りつぶしてねと言ったら、真面目に必死に塗りつぶしていました。
クレヨンで、画用紙の上で子供と追いかけっこをしたり。そんな風に夢中になって描いていたら、いつの間にか不思議な模様が出来ていて面白い。
クレヨンと紙だけでも、遊び心があればなんでも作れる。
やり方を工夫すれば、モビールだけじゃなく、コミュニケーションの場、関係性の構築、規制概念の破壊…遊び心は色んなことを作り出すでしょう。
それが創造力だ!
お母さんたちにとっては絵を描くことやみんなでものを作る機会はあんまりないと思います。
お母さんにとっても、よい経験になるといいな!
明日は年中さんたちと「お面を作ろう」をやります。
性格や特徴のある新しい顔を作り出してみましょう。
そこには一体何が見えてくるのかな?
これからの常陸太田での展開が楽しみです!!
もっともっっともっっっっっっっと面白いワークショップを提案していくぞ!!
天気のいい日は発見がたくさん
こんにちは。
本日は市役所で打ち合わせのあと、武生神社にフリーマガジンのための撮影に行ってまいりました。
武生神社の大きな狛犬の脇に、小さな狛犬が。
目と歯がお皿の破片みたいなもので埋められており、斬新でした。
このような豊かな彩色が施される神社は珍しいのだそうです。
詳しくは、フリーマガジンにて!(3月発行予定。詳細はいずれお知らせいたします)
そして、家まで歩く帰り道。
あたたかい日。すみずみまで光が照らして眩しい。
色んな石がいたるところに鎮座している風景をここではよく見かけます。
石に近づいていこうとしたら、足下に苔。
苔を近くで撮ろうと思ったら、苔がひっくり返っている。
あ!!オオイヌノフグリ!!
花を見るのは久しぶり・・・春か・・!
こっちにはピンクのふわふわの毛の生えた草!
そして石に近づいてみると石の横からも花が咲いています。
いいね生える場所。対比がいいね。
よくわからないけど、全部面白かったです。
石を見ようとして苔を見つけ、苔を見ようとしてしゃがみこんだら小さな小さな花を見つけ。
という小さな素朴な行動の中で「ア!」「オオ!」「なんだこれ!」と発見が相次ぎ、私の心の中は驚きと興奮で最高潮でした。
こういう身近な風景の中で見つける発見が好きです。
人の良いところを見つけたときや、映画で俳優の表情や仕草からぐっとくるシーンを見つけたときとも似ています。
「表情」と「仕草」は常に変化するし、その変化をずーーっと見ているのが私は好きです。
そこからまた色々な発見をして、その対象への愛がさらに深まっていく気がします。
あ!苔!とか、あ、花!とか。そんな小さな出来事が、自分を映し出す様々な日常のひとかけらを、大切な心地よいものに変えていくのかもしれません。
今日はあったかかったので、色んなものを観察しながら歩けました。
3時を過ぎてもあったかかったので、ひなたぼっこにおさるをご招待。
布団も干して、おさるも干して。
天気がいいと何をやっても気持ちよいです。
よい日だったのでブログにしました。
写真がいまいちですが。
部屋のほうが寒い。
ごきげんよう!
男体山で植物散策
私のわがままにつき合っていただき、ありがたいです。
都会っ子の私、山にめちゃくちゃ慣れてる渡部、木のことも草のことも花のことも、何を聞いても答えてくれる桐原先生。とっても楽しかったです。
私がちびりそうになって膝がくがくするような崖っぷちでへらへらしてる二人は男の中の男なのでしょうか。私は「桐原さん、死んじゃいやだから帰ってきてーー」と泣いてしまいました。でも泣いてることに気付かず2人は平気な顔で見渡す限りの山々について話しておりました。
私:「人生、次の瞬間何が起こるかわからないですから!」
桐原さん:「はっはっは、そうだねえ」って。崖っぷち一周しながら。。。
なんだか少し、大人になりました。
山って不思議です。どこを歩いているのかよくわからないまま、登り続けるとてっぺん。ただひたすら登り続けたらいつの間にかこんなに高いところにたどり着いている。
日常では絶対見られないような圧巻のパノラマを目にして、自分の大きさがウゴウゴ変化しました。
道に落ちてる実。枯れ葉。かつてその葉たちに覆われていた枝。どっしり支える太い幹。
それが沢山集まって山の輪郭をびっしりと埋める。
一生懸命登った山から見た、他の山の小ささ。
おんなじくらいの大きさのはずなんだけど、小さく見える。
こんなどでかいものを、どでかいものの頂から見ている自分、って、
色んな対比の中でどんどん自分の形や大きさが曖昧になっていきました。
空に溶けてるような、風を全身で感じて飛んでるような、地面から離れて違う世界に来てしまった不思議な気持ちです。
山って、まるで違う世みたいです。あの世?
なんとなく臨死体験というか。神秘体験というか。トランスっていうか。
山という謎の空間をさまよって、現世を上空から俯瞰して、また現世に戻って行く、一連の流れに心が洗われました。
山登りってこんな感覚になるんだ。知らなかったです。
あとは懐かしさ。自分は幼児園が山の向こうだったし、家のすぐそばに山があったので、中学1年くらいまで毎日1人で山で遊んでました。都会育ちですが、近くにはいつも山道がありました。
その懐かしさと、植物や自然への愛情と、向き合う機会を常陸太田では沢山もうけようとしています。
制作や、人生の中で、とても大事な機会になっていくと思っています。
言葉ではなかなか説明できませんが、作品や活動にいかしていきたいです。
桐原さんには、「この体験を通して何を獲得するのだい?」と先生ぽいこと言われてギクってなりました。
そうですね。沢山絵にします。沢山。何か伝えるべきこと、心に残すべきこと、向き合っていきます。
私が常陸太田で一体何をしているのか。わからないですよね。
今後はもう少し、お仕事についても書いていきたいと思います。