林友深 Blog

「アートを身近に楽しむ講座」〜生涯学習講座〜 スタート!

こんにちは!
生涯学習センターで組まれている生涯学習講座のプログラム。
その中で移住アーティストの林と渡部がそれぞれ講座を持っております!
私は「アートを身近に楽しむ講座」と題し、全4回で実施します。

ARTは難しいかというと確かに難しいですが、ARTは遠いものかといったらそんなことはありません。
じゃあARTってなんだろう?私の身近にあるARTってなんなんだろう?
この講座で、そんな思考を引き寄せる第一歩になることを願います。

6月3日(水)その第一回「目に見えないものを描く1」が無事終了しましたのでご報告します!

一回目はウォーミングアップも兼ねて、感覚を開いてそのまま出してみるという内容で実施しました。

感覚って、言葉で説明できないものや、図解できないことって沢山ありますよね。
愛情を込めて料理を作ると美味しく感じたり、皆で食べると美味しく感じるというのも似たようなことではないでしょうか。
そういうよくわからないけど確実にある「感覚」や感覚による「影響」というものを、実際に絵を描くことで可視化(目に見えるもの)にして見よう!
そう、目に見えないものを描く!!
第一回はこのような内容で行いました!

◯第一の手順「クレヨンで描く」段階では、自分の好みやクレヨンの手触りの良さが感じられます。
「とりあえず何も考えないことが大事」「完成を目指さない」という私のアドバイスもあったため、普段やらないような色の混ぜ方をしてみたり、線を引く強さを変えてみたり、指で塗ってみたり、それぞれの創意工夫が活きていました。見ているこっちもやりたくなっちゃう。面白い。面白い。
こんなに個性が出るのかと驚きました。
全体をそのように塗りつぶしながら、きっと自分で自負している自分とは違う部分が見えてきた人もいたのではないでしょうか。こんな形の定まらない抽象的な絵を描く機会もなかなかありませんし。

しかし、それだけではまだ自我の範疇をまだ越えきれてはいません。初めてで緊張していることもあり、まだまだ自分の意識の深くまでは到達できません。
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◯第二の手順ではそれらの絵を全て真っ黒に塗りつぶします。
それを聞かされていない皆さんにとっては、「壊す行為」になります。
これは作品を作る時、ひらめきが必要な時など、何かを問いかける時にも必要な過程ですよね。
いやがる人は1人もおらず、ストレス発散とばかりにがんがん塗りつぶして汗をかいていました。
素直で度胸のある方たちばっかり!変なプライドがないようです。
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◯第三の手順では察しの通り、爪楊枝などを使って絵を掘り出していきます。
それこそ自由に。自分の感覚のおもむくままに。
以前描いた絵を発掘していきます。
この時には既に、自分の感覚は第一の手順の時から変わっていることに気付きます。
そして変わっていない部分にも気付くはずです。
薄曇りの空がだんだん晴れて蒸し暑くなってくるように、心もやりたい方向性も感覚も、変化していくのです。

こうして、構築→破壊→再構築というプロセスを「絵を描く」行為によって体験してもらいました。

破壊といってもがむしゃらに「無かったことにする」ことにはなりません。
描いたという体験は体に残っているし、画面にもちゃんと残っています。
「消す」ことではなく、これもまた「つくる」ことの一部なんですね。
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どうしても消したくないところを残すのも手です。

皆さんの作品の一部です。
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黒板の使い方・・
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制作中に皆さんが発見したことは
・自分の気持ちは変化していく
・絵の見え方はその時の気持ちによっても変わってくる

などでした。

自分というのは1つの確立した存在のように感じていますが、実際は常にあっちこっちへ意識が移りゆく生き物です。

また、夢中で絵を描いているとき、ぼおっと全然違うことを考えている事があります。
それを「無意識」というのだと思います。
その無意識に気付く時は、「集中」や「夢中」という領域からふっと我に帰った瞬間なのではないでしょうか。
そして集中している時間は、おそらく自我などは心にないのだと思います。
私は、自我が遠のいている瞬間がそこだと思っています。

私はそんな何も考えていない、意識もしていないその瞬間を、いつも絵に写し描きたいと思って制作をしています。

私の作家性もいかしたワークショップでした!

ネタバレのないように、最後に配った今回の資料はこちら。↓ (拡大しても読みづらかったらすみません)
ピクチャ 4

下部には感想欄を作り、毎回感想を集めて次回に返却する流れにしています。

次回は「目に見えないものを描く2」と題し、荒井良二さんのWSを参考にした内容で題材を設定しました。

同じWSを何度も行っていますが、そこから気付くこと、改善していくことが見えてくるのは良いなあと思います。

水府の風景と制作の様子

お久しぶりです。林友深です。
常陸太田市の中の水府という地区に住んでいます。
水府の中にも沢山の町があり、それぞれの風土があり、風景があり、歴史があり、ちょっとずつ違います。
水府の大きな通りをまっすぐ走っていた寒い季節には、ここからここは曇り、ここから雨、ここから薄い雪、という日もありました。

まるで遊んでいるように鮮やかに舞う花、しなり高く伸びる茎。
むくむくと湧いては流れていく空気、光、影に包まれて、風の吹くまま赴くままに散歩をした時の写真です。
自分の肌の質感すら敏感に感じ取れる、静かで、あまりにのどかな日常があります。
剪定されずに1本、2本3本と茎を伸ばす木の奔放さに愛らしさを感じたり。
ほのかな風に大きく揺れてピントを合わせさせてくれない小さな白い花にいじらしさを感じたり。
廃墟に這って伸びる草花の忍び寄り具合を「nature」というのだろう、へし折れたライトの隙間から息吹く芽の立派な振る舞い。

感覚をくすぐってやまない、水府の風景の一部です。

葉っぱがくるくるの草が面白くて、なんだかよくわからなくて、二枚載せちゃいました。
こういうの、意外と名前がわかっちゃうと、知っている情報と結びついちゃって
「ありきたり」になっちゃったりするんですよね。

知らないは、わからない  だけど  わからないは、楽しい を知るのだ!


そして最後に、進行中の絵本の一部を載せました。
途中経過を見せるのが好きじゃないんですが完成近いので・・




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やってる?

やってるよ!


佐藤悠「『わからない』ことから始める美術」WS開催されました

更新が遅くなって申し訳ございません。
去る3月17日、梅津会館にて、常陸太田市の子育てお母さんたちのグループ「くじらぐも」さんの取組みとして、アーティストによるワークショップが行われました!
今回ワークショップを行ってくださったのは佐藤悠さん。
(佐藤悠プロフィール:https://yui-1.com/hitachiota-air/guest/profile/sato_yu/

2009年頃から全国各地で様々なアートプロジェクトを行ってきた悠さん。
実は私の大学の先輩であり、日比野克彦研究室の先輩でもあり、アートプロジェクトの先輩でもあります。

昨年の1月に金砂郷地区の郡戸幼稚園で行われた「第一回アートミーティング」で
常陸太田AIR初ゲストとして迎えたことが縁で、今回常陸太田の市民グループの方々からご招待を受けました。すごい!
常陸太田市との縁が着実に深まって広がっていることは、私にとってもAIRにとっても大変嬉しいことであります!!

悠さんが全国各地で行っている活動の1つに「いちまいばなし」という作品があります。
この作品はワークショップ形式になっています。
ワークショップとは、鑑賞ではなく、体験することで参加者の皆さんの内側に学びや創造をもたらす形式のことを言います。

そのため、はじめはこのような形で椅子を置きましたが・・・・
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ワークショップは全員立って、全身を使って行いました!
立つと意識がより積極的に「参加」する方向に傾く気がします。
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◎前半の部〜いちまいばなし〜◎

「いちまいばなし」はその場にいる人たちが1人1人リレー形式でものがたりを作っていくワークショップです。
悠さんが順番に「最初に何があったでしょう?」「そしたらそのあとどうなった?」「そのとき何て言ったでしょう!」などと問いかけながら、いちまいの紙に、物語の状況を書き込んでいきます。

くじらぐものメンバーの方やお友達の方々たち。最初からテンション高め!
身振り手振りも、お話の世界に入り込むほど大きくなります。
「こーなってあーなって・・」と真剣に語る姿に「うんうん、それでそれで」と合いの手を入れながら聞き入る悠さん。
意外な展開と発想の飛躍に、思わず笑う周囲の皆さん。
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まるで歌舞伎の「見せ場」のように、話の展開が盛り上がると拍手が巻き起こります。
なんというグルーヴ感・・・!!
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ひな祭りという季節感のあるキーワードを発端に、お月様→月のうさぎ→宇宙飛行士・・と連想していきました。
大きな話の流れに垣間見え、そして時折大きく物語を方向転換するのは、それぞれの個人的な悩みや日常からふっと舞い降りた「健康診断」や「コレステロール値の上昇」などのリアルなワード。
夢のような流れ、ありえない展開、急に現実的な出来事が混在し、しかもどう終結するか誰にもわからない!
「いちまいばなし」は毎回、ハラハラドキドキの一大スペクタクルが誕生します。


「いちまいばなし」は、物語を完成させることが目的ではありません。

人はそれぞれ全く違った考え方や発想を持っています。てんでバラバラな人たちが集まって1つのことを成し遂げようとする「プロセス」を「疑似体験」することが「いちまいばなし」のテーマなのです。
そのプロセスは必ず地域でのプロジェクトにも結びついてくる出来事です。

実はそれぞれが全然違うものなのだという発見、地域の中で沢山の人と何か1つのことを取り組む時のプロセス。そういった、なかなか目に見えない流れを「可視化(目に見える、自身で感じられる)」形にしたのがこの「いちまいばなし」なのです。

くじらぐもさんが悠さんをゲストに呼んだのは、その理由からです。


話が出来上がったあと時間に余裕があったので、これまで200話ほど作ってきた「いちまいばなし」の統計データを学びます。
悠さんならではの言葉のセンスで統計結果が示されていました。
なんだか、「いちまいばなし学」なんて講座を受けているような心地です。
面白かった〜。
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真剣で熱意があって、心の底から楽しんでいる参加者の皆さん。
悠さんにとっても有意義で持ち帰るエネルギーの多いワークショップになったように思います。


◎後半の部〜わからないから始める美術〜◎

後半はうってかわって座学です。
ワークショップでほぐした頭で、ちょっと難しい話に耳を傾けます。

アートってよくわからない。よくわからないからなんとなく敬遠してしまう。
でも実際、アートってよくわからないものなのです。
なんでわからないのかを知ることで、「わからない」の楽しみ方を学ぼう!
というのが後半のテーマでした。

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実は「アート」は明治時代に西洋から輸入された概念なのですよ。
だから「アート」が日本人にとってよくわからないのも仕方がないんですよ。
というところから、「何故わからないのか」「わからなくてもいいんです」を学びました。
そして「現代アート」という流れがどうしてできてきたかの歴史を紐解きつつ、「現代アート」のわからなさについて説明してくれました。
皆さん、「わからなくて当然です」という前提の上で話を聞いているので、内容がすんなり頭に入ってきたようでした。
最後は「アートの意味がわからない理由」がなんとなくわかってきました。

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逆光ですが、悠さん、お弁当食べながら皆さんとおしゃべり。
最後まで喋りまくってくれました。

ありがとう佐藤悠さん!


このワークショップの面白さや内容の深さは話しても話しても話し尽くせません。
会話を重ねても重ねても、人と人には距離があり、縮めたり深める余地がある。

私が「いちまいばなし」で感じたのは、年齢も育った環境も仲の良いグループも参加しているコミュニティーも異なる人たちから役職や立場がいったんリセットされ、一個人に戻るという現象です。
しがらみやとらわれを無くし、とても明快な脳みそで、シンプルで単純な行為で、自然と人とコミュニケーションを取ることができる。
人見知りであろうが、短気であろうが、頑固であろうが、誰でも同じように参加できる。
普段気にしている欠点が、実はその人の大きな魅力となって表れることもある。

日常で積み重ねてしまった「無駄な観念」を洗い流してくれる機会でもあるんだなと感じました。


地域の皆さんの熱意、悠さんの熱意。これからの常陸太田が、これからの悠さんの活躍が、非常に楽しみです。
今回は外に向けたものではなく、グループ内でのイベントだったため、広く告知することはありませんでした。
ですが、今後は悠さんのワークショップを体験する機会が何度も訪れる予定です!

悠さんがこれから常陸太田でどんな風に関わっていくのか!!!

乞うご期待!!!!

イロトコトノハツミ WS 〜里美散策で色と言葉を集めました〜

こんにちは。
本日4月12日(日)、「常陸太田クレヨンの旅」という絵本の制作にまつわるワークショップを里美地区で行いました。
市内の方、市外からお越しの方、里美に何度も遊びに来ている方、様々な方達がご参加くださいました。
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◎「イロトコトノハツミ」とは?◎
漢字にすると「色と言の葉摘み」つまり、色と言葉にまつわるワークショップです。

里美の春を体感しながら、色を摘みます。
「色を摘む」とは「感覚を摘む」こと。肌や耳で感じた空気、心地を感じ取ります。
感じ取った何かは心の中に採集し、画用紙に「色」として表現します。
様々な感覚、様々な情景を心に思い浮かべながら、色を重ねて自分だけの色を作っていきます。
その色に最後に名前をつけて、ワークショップは完成です。

◎散策開始!◎
午前中は里美をみんなで散策!
植物のことや里美の風景や営みについて説明してくれるのは散策主催者の岡崎さん。
田んぼの準備もはじまっていますね。江払いが終わり、水路に水が流れていました。
水の音に耳を澄ませながら坂道を登り、ふと振り返った時の風景の広がりには圧倒されました。
冬のうちにイノシシに荒らされてしまったのをなんとかせねば、なんて話も出て来て、目の前をイノシシが走っている様子を想像したり。
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岡崎さんの田んぼにて・・放っておいた白菜から新たなる芽生えが!!
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白菜が花瓶のようです。参加者一同、見たことないぞ・・とどよめきが。
面白いですね。

珍しい植物を見つけたり、春の訪れを感じさせる植物に出会うたびに植物博士が動きます。
そしてふむふむ、と人が集まってきます。
時間を忘れて散策を楽しみました。
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個人的な話ですが、私はシダ植物が大好きです!
恐竜が出現しそうなシダだらけの場所。わくわくぞくぞく。
シダは暗いジメジメしたところに群生するんですね。なんとなく神秘的です。
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枯れ葉の中を突き抜けて育った山芋の仲間を発見!(名前、忘れちゃいました)
神秘!!まさに神秘!!
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手がパァ♪


◎ワークショップ◎
荒蒔邸に戻り、お昼を食べ、ワークショップ開始!
カフェに遊びに来ていた子供たちも一緒に。
色を作って名前をつけます。
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採集した植物たちをテーブルに散らして、観察したり想いを馳せながら、だんだんと夢中になっていきます。
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何枚も数を重ねるうち、色鉛筆やクレヨンや油性カラーペンの使い方も変化していきます。
指でクレヨンを伸ばして描いたり、何度も何度も色を重ねたり。
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最初のうちはやっぱり、頭が先行して手はなかなか動かないものです。
絵描きの私も、いつもそうなります。
ですが、描いていくうちにだんだんと、手と頭が同じ早さになっていきます。
いつの間にか夢中になって頭は置いていかれることもあります。
手の動きに合わせて何かをひらめくこともあります。そうして色々と工夫していくと、さらに画面が生き生きとしていきます。
下手も上手いも関係ない!それぞれの感性が画面に溢れていく様子は見ていてとっても楽しかったです。

出来上がった作品の一部をご紹介!
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上左から
「春スギ色」「春の里美吹雪」
「ラベンダー色」「ISSHONI  IYOU」
「里美桃源郷」「つばき ふゆう まう 舞う」

「◯◯色」と色の名前をつけた方。色のイメージからタイトルを発想する方。
思い出と色を表現する言葉を選ぶ方。名前の付け方も様々です。


ああ、まるで春の息吹のようだなあ。人のひらめき、人の心の変化、そこから発想した工夫。
それは植物たちの生き様みたいにそれぞれで、なんとも多様で、興味深いものでした。

私は絵を描くのが大好きです。
そして、絵を描く人を見るのが大好きです。

里美の景色と皆さんが作り出した色。
誰もが違う七色模様にとっても励まされ、元気の出た一日でした。
ほんとに、救われた心地です。


このワークショップで作り出してもらった色は、絵本の一部になります!!!
4月中の完成は難しいですが、どうかお待ちください。
お楽しみに☆

◎里美の日について◎
常陸太田市の里美地区にて毎月第二日曜日に開催されている「里美の日」。
様々なイベントがある中「one-day cafe 里美の休日」という、古民家・荒蒔邸にてオープンしているカフェを会場として利用させていただきました。
地元で摂れたお野菜を使った美味しい料理!
地元の方々が作った本当に美味しい料理!!
舌でも目でも楽しめます。
是非、里美の日を楽しみにいらしてください。

one-day cafe 里美の休日
https://www.facebook.com/cafe.satomi

荒蒔邸(常陸太田市大中町1547)






常陸太田クレヨンの旅 WSおしらせ!

常陸太田を題材にした絵本のプロジェクトが始動しています。

4月はワークショップが開催されます!ぜひご参加ください!

ワークショップの詳細の前に、まずは大事なコンセプトについて書きたいと思います。

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このプロジェクトは、前里美地区の協力隊である笹川貴吏子と現在アーティストとして水府で活動する林友深が共同で立案したプロジェクトです。

笹川が文と物語を、林が絵を担当し、旅をするクレヨンたちのストーリーに沿って、常陸太田市内の様々な風景や美味しいもの、人々の営みを描きます。

このプロジェクトの大事なところは、「物語」を生み出すだけではなく、それを「物語っていく」ことを目指しているところです。そして、絵本の制作自体に地域の皆さんを巻き込んでいっちゃおう!というところです。

常陸太田に住んでいる人々が参加し、絵本の一部を制作することで、より地域の皆さんに寄り添った、私たちの想いだけではなく地域の方々の想いがこもった絵本になるのではないかと考えています。

絵本の制作過程自体を「物語」と捉え、その絵本を語り継ぐ「物語る」ことでずっとずっと常陸太田市の魅力が、地域の皆さんの想いが、次の世代に、自分以外の他者に、自分自身に繋がっていくことを願い、このプロジェクト名をつけました。

この企画の草案が生まれたのは2014年の3月でした。一年かけてロケや取材、打ち合わせや制作を重ね、二人が納得する、わくわくするプロジェクトへと成長していきました。


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絵と言葉のいいところは「読み返せる」こと。

その瞬間に伝わらなかったことも、時を経て伝わることがあること。

相手のタイミングに寄り添うことができること。

そんなことにも気付けた一年でした。

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◎ワークショップ詳細

<里美の日WS>
「イロトコトノハツミ〜春の里美歩き」
春の里美を散策しながら色と言葉を採集し、心の色を描きます。

【日時】4月12日(日)10:15〜14:30
【集合】古民家 荒蒔邸 縁側(茨城県常陸太田市大中町1547)
【参加費】500円
【申し込み方法】facebookイベントページより参加申請をお願いします。
       URL→https://www.facebook.com/events/754473971336938/
【募集人数】15人程度
【受付締切】当日まで
【服装】当日は動きやすい服装、靴でお越し下さい。

お待ちしております(^o^)ノシ

笹川のブログもぜひご覧ください☆ ↓
http://ameblo.jp/ykm-satomi3103/entry-12008626509.html


よろしくお願いします!

言葉にならない気持ちは絵に。

このごろ、近所の人とおしゃべりしたあと、自然と絵が描きたくなるようになりました。

常陸太田に来てから出会った人、仲良くなった人たちは、常陸太田市の方々だけでなく東京の人もすんごく素敵な人たちばかりです。
この一年ちょっとで、大切な人が、大切な関係がこんなに増えるなんてありがたいことです。
でも、素敵だなとか、嬉しいなとか、大好きだなという気持ちを言葉に置き換えてもなかなか満たされない。
そしたら自然と絵にするようになりました。
落書きが多いので作品展みたいなことはできないけど、私にとっては日記みたいなものです。

素敵なことを言われてなんとも言えない気持ちになった時に書いた自分の表情。


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パルティホールの作品を撤去、水府支所へ!

こんにちは。
常陸太田は風がビュウビュウ。

今週は「市民総合センター(パルティホール)」に展示していたガラス面の作品を撤去してまいりました。
こんな感じで5面の大きなガラス面に10月のヒタチオオタ芸術会議というイベントの時から展示させていただいておりました。

それをとうとう、撤去!!

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今後も春と秋で展示をしていきたいね、と館長さんともお話しています。


撤去したものはどうしたのかといいますと、一部を水府支所のガラス面に移植しました♪

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手伝ってくださったのは常陸太田AIR担当職員のおふたり。
カーテン?をすると、こんな風に映り込みます。

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支所の入り口もかなり派手になりましたー。びっくりされちゃうかなと、そわそわ・・。

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描いた方がわかっているものは返却するため飾らずに保管しています。
これから返却される方々はお楽しみに〜!



アルベトレッペサロンでお話させていただきました!

言葉にして言葉にして言葉にして言葉にして言葉にして尚感じるのは、どんなに言葉にしても言葉にできない部分にぶち当たるということ。

1月20日、本日は水戸市国際交流センターでアルベトレッペさんが主催する「アルベトレッペサロン」に常陸太田AIRとして登壇ささていただき、事業の説明やアーティストの紹介、意見交換を行ってまいりました。
お越しいただいた皆様、ご招待してくださったアルベトレッペの皆様、ありがとうございます!!
「アルベトレッペ」は茨城の暮らしに根付く「価値」を見つめ、発信していこうという意思を持つ様々な職種の方々で作られた地域活性運動グループです。

アルベトレッペHP:http://www.albetreppe.jp/
FBページ:https://www.facebook.com/albetreppe


レポートの体裁になっていないメモ書きですが、忘れないうちに、思ったことを書き留めておこうと思います。

地域と関わる活動も、こうやってスライドを流しながら外部に向けて事業内容をお話する機会も、どちらもとっても大事な活動だなあとあらためて思いました。
個人的な気持ち等を物語ることより地域の方々から想いを伺うことが多いですし、学ぶことのほうが多い日々を過ごしています。
そこから響いて紡ぎ出される自分の想い、そして事業の方向性。そういったものを言葉にしたり、言語化することでたびたび心の中で反復し、味わうこと。
とても大事なプロセスだと思います。

言葉にするほど言葉で物語りきれないモノにぶつかり、そのシルエットに触れることができる。
言葉にできないモノにぶつかることも、言葉で説明しきってしまうことも、どちらにしても悶々としたモヤモヤ気分を残すなあ。
もちろんそれは良いことである。
作家としてワクワクする瞬間である!
いつも何かを観察して分析すること。それが新たなる思考、新たなる展開へと結びついてく。

決して新しい物好きなわけではない。
いつもお日様の香りのするまっさらなシーツで眠りたいとゆうこと!


人にはそれぞれ、困った時に戻る「拠り所」があり、迷った時に立ち返る「原点」があるんだなあと今日のトークでいろんな方と話して思った。

私の場合は、地域に重きを置いた話でも絶対「アート的な見地」から物事を捉え直そうとするんだなと感じた。
やはり芸術高校や芸大で学んできた視点が私の拠り所なんだな。
甘んじる部分でもあり、大切な部分でもあるんだな。


人前で話したり、初対面の人の質問に答えたり、こういう機会のたびに何かが体内で更新される。
塗り替えられる。面白いなあ。そういう体験をART作品にしてみたい。新たな作品の着想を得た。


あまりうまくは説明できなかったし、伝わる表現がどれくらいできたかはわからい。
でも最低限伝えたかったことは言うことができた!
私が「制作」でも「活動」でも常に心がけていることは「安易に消費されないこと」。

本質が本質に響く、何かしらの現象として他者に「体験」を突き付けること。それがアートだと思う。
そこを目指してる。


終えたあとのお食事会で将来どうなっていきたいのか聞かれて、正直どんなことを仕事にするかよりも結婚とか子育てとか家庭とか生活とか、そうゆう方向を真っ先に思い浮かべてしまった。
あらためて考えてみても、自分の内面を磨いて透き通った湖面のようにしたい、自我を越えたい、やはりそこに行き着いてしまった。

世俗的な欲求と、悟りの境地の希求。
その間にあるのが社会的な活動としてのお仕事ってやつと、表現する、作るって活動なんだろう。
お金は一番現実的な部分だな。



一番大事なこと、どこにウエイトを置くか。
先生にもなりたい作家活動もしたい、福利厚生と安定したお給料もほしい。
色んな可能性を探りながら、行動に移していく。
どんなお仕事をしていくにしても、なんらかの形でこの場との関わりを続けていきたいし、続けていける形を模索しています。




 
↓そして、本日の林友深の自己紹介資料です。12月の活動宣言会の時から少し進化♪

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活動宣言会〜水府〜 林

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12月4日、ミヤタと林による「活動宣言会」を開きました。
この会は今後どのような活動を行っていきたいかを地域の皆さんと共有するために行われました。
そもそも、何故常陸太田に来たのか。アーティストって、アートってなんなのか。
これまでの作品紹介や自己紹介もまじえつつ、現在の常陸太田での活動もご報告しました。
皆さんのイメージと私たちのイメージの間に道を作るために資料を作ってお話ししました。

冒頭から、地域アドバイザーである中島さんに会の説明をしていただいたり、補足をしていただいたりしました。
会場の皆様への説明が足りなかったかもしれません。
中島淳さんは地域おこし事業のアドバイザーとして月に一度、協力隊とアーティストと共にプロジェクトの共有をしながらブラッシュアップを助けてくださっている方です。
中島さん、ありがとうございました。
ずっとずっと厳しい社会の中で生きてきているのに、濁っていない素直な方だなあと感じます。


自分の活動宣言を振り返ります。

まずアートのイメージやアーティストのイメージってこんなじゃないですか?というところから、自己紹介、作品紹介、これまでの活動などをお話しました。
そして、これからどのような活動をしていきたいか、どう地域の皆さんと関わっていきたいかをお話しました。
当日お配りした資料と同文をこちらに転載します。

◯先端芸術表現科って?
      簡単にいうと「現代アート」の領域を専門とする科です。
      油絵、彫刻といった1つの分野に特化せず、色々な表現や大きな意味での
      「アート」を模索する学科です。

◯アートも色々ある
      美術館で展示してあるものだけが「アート」ではありません。
      日常の中の当たり前の風景や、当たり前に繰り返している手作業や、展示する目的で
      はない「物作り」も、視点を変えて見るだけで「アート」になり得るのです。
      「アート」とは、当たり前に気付くことや、新しい視点で何かを見る力でもあります。
      そう。だからこそアーティストは皆さん自身なのです!

◯常陸太田での、おおまかな活動内容
      ①作品の制作・・アーティスト活動の軸です。
      ②ワークショップ・・学校、公民館、イベントなど様々な場所でアートの楽しさを
                体験してもらっています。
      ③展示構成・・地域の方々の作品を展示したり、イベントで展示をしたり、展示場所
             を構成する機会が沢山あります。どのような構成にするかによって、
             作品の見え方、伝わり方は変わってくるのでとても大事な作業です。
      ④絵本制作・・常陸太田4地区の特産や風景の魅力がぎっしりつまった絵本の制作が
             進行中です。親子で楽しめる、ずっと語り継ぐことのできる絵本を目
             指しています。出版予定はなくまだ1・2冊の予定ですが、来年度に
             はその絵本を使った読み聞かせとワークショップの二部構成で常陸太
             田全体を回りたいと考えています。

◯これから常陸太田で行っていきたいこと
      ①外からアーティストを個人的にも事業としても招待し、地域の方々とアーティスト
       が直接交流する機会を増やしていきたいと思っています。人と人が出会うこと、繋
       がっていくことから文化や元気は生み出されていくと感じています。アーティスト
       にとっても地域の方にとっても、良い出会いがあることを期待しています。
      ②美術教員は私の夢でもあります。美術教育に特化した働きかけを積極的に行ってい
       きます。


このような内容をお話しました!

顔を見ると緊張してしまうので、自分の想いを言葉に乗せることだけを心がけて話しました。
チラリと見える人の顔が、あたたかかったです。
本当にありがたかったです。

はあ。一年活動して、こんなに沢山の人がわざわざ、わざわざ私たちの話を聞くために来てくれるなんてな。。
嬉しい限りです。
感極まって、くうっとなって、ああ人間〜、あの人、この人、優しい、あったかい、嬉しい、感動だって、ああこんな語彙が少ないのかと思うほど、ありきたりな言葉ばかり出て来てしまいました。

自分の心にはいくらでも装飾ができるのに不思議なものです。

そしてスッと戦う姿勢に切り替わりました。
私は好きだという気持ちを言葉で表現して、人に寄り添いたい寂しがりやだなと自覚して。


私にとって、とてもいい会でした。
自分の言葉で自分の意思を人にしっかり伝えようと心がけ、伝え切ったからだと思います。
そこからまた、別の流れがはじまっている。そうか。人に言うと、心は脱皮して更新されるんだなあ。

この会のあとから、なんでか、急に、男受け、とか、常識、とか、普通であること、とかを気にしなくなりました。
もう皆の前で変なやつだってこと曝け出しちゃったからかもしれません。

「アーティストは変っていうイメージを変えたい」といいつつ、自分はやっぱり変だった。
すみません。私は自分でいうのもなんですが、変でした。
ま、一様であるほうが恐ろしいでしょう。
自分は普通だと思って恐ろしい裏切りを繰り返している人よりはマシでしょう。


話の中で、
「私は得意分野のアートという切り口で、よそ者の目線で、でもしっかりとこの場で暮らしながら「地域」について「人間の営み」について考えようとしています。
皆さんがそれぞれ個性があり、特技があるのと同じで。」
と言いました。
でも今思うと、人の一番の魅力というのは一番「不器用」と思う部分にあるんじゃないでしょうか。
一番「欠けているもの」のシルエットが、人の心の形になっているんじゃないか。
心は在るものなのか、それとも欠けた空洞なのか。

そもそも私はアートが得意分野ではないですしね・・。
得意だからやっているわけではなく、うまくいかなくてもやり続けたいからやっているんですもんね。
「特技」とされるものって、実はそういうものですよね。
発想が逆転してしまったなーと思いました。


来てくださった皆さんに心から感謝申し上げます。
ほんとにほんとに、ありがとうございます。

心が引き締まりました。

最近の心がけ

よく噛んで食べる。

感覚が鋭く、研ぎすまされます。




壁画制作中〜竜神峡(水府)〜

ただいま、竜神峡の竜神大吊橋を支えるコンクリートに対し、壁画制作を行っています。
約8m×10mの壁。
そもそも竜神峡自体が高いのに、そのさらに高いところでの作業。
初めて上ったときはちびりそうになりました。
今は慣れてへっちゃら。でも油断はしないようにしています。

下のように、壁と自分との間には単管が組んであります。
単管の隙間から絵を描いています。
この時の心情は、人工物の陰から森の精霊を覗き込む。

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壁画に描かれているのは、水府小学校の18人の子供たちが考えてくれた19体の「水府の精霊(キャラクター)」!
水府や常陸太田にまつわるモチーフが出てきます。

絵を描く行為は、4万年の「絵画」の歴史をなぞる行為でもあります。
洞窟画の時代にタイムスリップしたり、憑依する行為でもあります。
学部4年生の時に7メートル×7メートルのベニヤを床に敷いて絵を描いたときにそう感じました。
絵を描くという行為そのものの長い長い歴史の中を旅しているという感覚。

そう考えると、あらゆる身体的な動きは、大昔の人々の動きと繋がっていることに気付きます。
その繋がりを作り出す装置が「精神」なのでしょう。
精神世界というのは、時空を越えるエレベーターの役割を持っている。

私はいつも、シャーマンのような気持ちで絵を描いています。
そしてチベット僧の「砂曼荼羅」修行のように、祈りを込めて絵を描きます。


今回の壁画では、子供たちの考えたキャラクターを描く行為を通して、子供たち自身がこのキャラクターを描いた時の気持ちを感じます。
誰かの線を「なぞる」ことって、とてもとても精神的な部分に響く行為なんです。
私は子供たちの心に寄り添うことができて、このキャラクターを生み出す瞬間に立ち会えているような気持ちになれて、とってもワクワクするのです。
同時に癒されています。子供の線をなぞるのは、楽しいですよ!

まだ描いてる途中でございます。
完成したらまた更新します!

では、竜神大吊橋よりも高い位置から見た絶景をどうぞ。

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ちなみにこれは、なぞの「コンニンク玉」です。
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